人文学領域

人文学に関わるさまざまな分野を学び、人間と文化との関わり探求します。

仏教や密教は、日本および、インド、チベット、中国などを中心にアジアの諸地域に多大な影響を与えてきました。
それらアジア諸国の文化についての基礎知識を養うとともに、各国の哲学や文学、歴史、さらには書道にいたるまで、日本文化に影響を与えたさまざまな分野について学習します。

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高野山大学教授 南 昌宏 教員メッセージ

古典に学び、人生を生き抜く

「あなたは幸せですか?」「本当の豊かさとは何ですか?」今、物質的・経済的な豊かさを求めることの限界が問われる時代になりました。けれども、「心の豊かさ」を求め、「いのちの尊さ」を説くことは、実は、古くて新しい問題です。
「人間とは、そもそも何か」を考えぬく哲学。「人間は何をしてきたのか、これから何をすべきなのか」を明察する歴史学。「人間だけが持つ感動」を言葉で表現する文学や、五感に訴えかける芸術。こういった、人間の文化全般を対象とする学問の総称が人文学です。

人文学では、現代的な問題を解決するヒントを、人類の知的遺産である古典に求めます。古典から得た知恵は、現代を生きる者の教養となり、総合的な人間力の基礎となります。人類が数千年かかって築き上げたこの知恵を、未来へ継承するのはみなさんです。
しかも、高野山は伝統文化が日常的に生きているという意味では、日本でも有数の特別な空間です。
このすばらしい環境の中で、知の冒険に飛び出してみませんか。

人文学領域での学び

国文学

文学作品とは、人はどのように生きるべきかということのサンプルです。
作中の人物は、どんな人生を歩んだのか、なぜそのような行為に及んだのか。それをさぐることは、文学の魅力に触れるだけでなく、みなさんの人生を豊かにすることでしょう。

中国学

東洋文化の土台は中国にあります。
弘法大師も幼少から中国の古典に親しみ、幅広い教養を身に付けました。諸子百家と呼ばれる思想家の考え方や、漢文・漢詩の巧みな言葉づかいは、今でも新鮮です。
古人の知恵から、生きるヒントを見つけましょう。

書道

書を学ぶことは「古(いにしえ)に還る」こと。
漢字は、紀元前から受け継がれている表意文字なのです。日本の書聖である空海が開いた高野山は、漢字文化圏の世界観・価値観を見つめるためにも、絶好の場所と言えるでしょう。

国語教員

人文領域の科目群を選択することによって、国語教員になるために必要な講義の多くは、自然と受講できるようになっています。
けれども、いくつかの特別な講義が必修になっていますので、教員を目指す人は、入学時から計画的に受講して下さい。
サンスクリット語、チベット語、漢文など古典語を開講しています。古典を学び古人の英知を学びます。

開講科目ピックアップ (平成27年度実績)

仏教説話を読む

鴨長明の『発心集』巻一を中心に僧侶の生き様をさぐります。
僧侶とはどのような存在なのか。僧侶の課題とは何かなどを説話を通して考えます。玄賓や千観、また狂気をふるまった増賀の行動は人の眼には奇人とうつりますが、はたして彼らの真意はどこにあったのであったのでしょうか。
説話のもつ魅力を味わいます。

 

漢文

仏教研究に不可欠なものとして、漢文の基本は必修になっています。
また、国語の教員免許を取得したい人や、中国哲学・中国文学の分野で卒業論文を書きたい人のためには、より高度な学習も用意しています。
弘法大師は幼少から漢文を読んでいたそうです。教科書を離れて改めて勉強すれば、何か新しい発見があるかもしれません。

 

密教美術の図像学

今仏像が大人気です。この授業では、密教の仏像の形を勉強します。
その内容を一通りマスターすれば、皆さんもいろいろな仏像が説明できるようになります。密教の美術は、密教の思想と実践に深く結びついています。
密教仏の形は密教の心に通じているのです。形から入って心を学びましょう。

 

日本語

「日本語」は1回生向けの授業です。大学での勉強は最終的に卒業論文というかたちで実を結びますが、その初歩の初歩を学ぶのがこの「日本語」です。
その基本は相手の話(文章)をよく理解すること、自分の話(文章)をわかりやすく伝えること、そして、互いのちがいを確かめたうえで歩み寄れる道を探すことです。
この力は社会に出てからもきっと必要となる力です。気長に鍛えましょう。

 

書道史

わが国における書の展開について講じ、時代ごとにいくつかのテーマを取り上げながら進めてます。
また書は、その他の芸術をはじめ諸々の文化と密教に関わるものなので、可能な限りそうした周辺の文化的事柄とも絡めて眺めていきます。

 

人文学領域の授業をメインとした3年生の時間割例

前期

1限目       密教学演習H
(仏教と文学の接点)
 
2限目   企画科目(仏教芸術) 漢字Ⅰ かなⅠ 祖典講読ⅢB
3限目 密教学特殊講義A
(高野町史)
日本文学史概説Ⅰ 企画科目(芸能) 漢文学概論Ⅰ 国語学講義Ⅰ
4限目 密教学特殊講義C
(仏教芸術)
仏教学講読演習A
(日本仏教美術史)
    中国文化特殊講義A
5限目     総合科目
(古文書入門)
   

後期

1限目       密教学演習H
(仏教と文学の接点)
密教学講読演習A
(密教図像1)
2限目   日本文化特殊講義B
(地蔵説話の世界)
日本文化特殊講義A
(文学の中の生)
かなⅠ 祖典講読ⅣB
3限目 密教学特殊講義B
(高野文化圏)
日本文学史概説Ⅱ 企画科目(芸能) 漢文学概論Ⅱ 国語学講義Ⅱ
4限目 密教学特殊講義D
(仏教芸術)
仏教学講読演習B
(日本仏教美術史)
     
5限目     総合科目(書誌学)    

「さらに詳しく知りたい」「実際に現地を見てみたい」という方へ

詳細資料や、学校見学の機会も設けております。ぜひ、ご利用ください。

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