先日はじめて遠くから高野山を眺めました。高野山で暮らすようになって三十年ほど経ちますが、実は高野山を遠くから確認したのは、この時が初めてでした。
家族が橋本市に移ったので、車で高野山と橋本を往復する機会が増え、時間に余裕があるときには、その道沿いの近辺を探索するのを楽しんだりするようになりました。
先日も、いつものように裏道を通って神谷に行き、そこから桜茶屋、作水を経て、丹生川沿いに赤瀬橋に出たのですが、その時はそのまま左折して九度山の方には行かず、右折して丹生川を遡って河根に向かいました。そしてそこから県道沿いに硯水の方に出たのですが、ちょうど柿畑で木の手入れをしておられた小父さんの姿がふと目にとまり、ずっと胸に抱いていたことを思い出したかのように、南の方の山々を見ながら、どの峰が高野山なのか尋ねてみました。
そのおじさんはかつて極楽橋から高野山駅までのケーブルカー設置工事に従事されたそうで、山の稜線を指さして、丁寧に教えてくださいました。その時に撮ったのが[写真1]です。今まで高野山がどれか分からなかったので、この時はさすがに感動しました。三十年を経て漸くイメージできた高野の山並みでしたから。
写真の中央に見えるのが高野山です。左に少し高い山が見えますが、これは高野三山最高峰の楊柳山(1008m)です。

[写真1]硯水付近から高野山を望む [写真2]硯水付近から撮った拡大写真
[写真2]は前の硯水付近から拡大して撮った写真です。稜線の窪んだ箇所にわずかに高野山駅の屋根らしきものが見えます。また右側にも鉄塔が見えます。ただし頂上付近に何かしら看板らしきものが見えるのですが、正体は分かりませんでした。
それで後日、上記の写真が高野山であることを確認するために、大門から高野山駅に向かいました。分かりました。まず右側に見えたのは、関西電力の送電線用の鉄塔[写真3]でした。それから頂上付近に見えた正体不明のものは、高野山駅手前の極楽隧道(トンネル)の上方に建つ電波塔[写真4]だったのです。
そういうわけで、遠くから丸く盛り上がって見えた山は、大門から高野山駅に行く途中の見晴らし場のある所だったのです。したがって、岳弁や大門はもう少しこの右奥になるのではないかと思います。

[写真3]関西電力の送電線用鉄塔 [写真4]極楽隧道の上に建つ電波塔
ともあれ、今回初めて遠くから高野山を見たのですが、あれが高野山なのかと思った瞬間、何かしら懐かしい気持ちで一杯になりました。しかし高野山で暮らしておられても、ご存じでない方々が意外に多くおられるのではないでしょうか。(つづく)